2位 吉祥寺

ついに第二位に陥落してしまった吉祥寺

吉祥寺といえば、ついぞ数年前までは都内「住みたい街」として絶大な人気を誇っていた街です。
あまりにも人気が高すぎるので色々な分析がされてきましたが、一番の理由は住みやすい住環境と昔ながらの町並みというイメージが先行してきたということが挙げられます。

実際に吉祥寺駅周辺には一大商業エリアがあり、都心部と比べて低層の商店街や百貨店ビルが並んでいるということから生活に適した環境ができてはいるのですが、それにしてもブランドイメージによる過剰評価が行われてきたという点は否めません。

都心部の地価が下落したことや職住一体を求める都心回帰という今時のニーズもあり、ついに第二位に陥落をしてしまった吉祥寺ですが、それでも従来までのブランドイメージは依然として強い力を持っています。

吉祥寺が住宅街として発展した歴史は意外に浅く、明治~大正までは純農村地帯として使用されてきました。
その後関東大震災からの避難民受け入れや軍需産業の発展による工事誘致によって昭和に入ってから急激に人口が増え、現在の井の頭線である帝都電鉄が開通したことにより都心部とのアクセスが可能になりました。

この昭和初期に武者小路実篤や太宰治といった文化人が居住していたということが都市としてのブランドイメージ推進に一役買ったものと思われます。

古い商店街が若者に受ける理由

吉祥寺が人気の街となっている理由は、都会的な商業施設があるからではなく、むしろ逆に昔ながらの商店街が数多く残されているからです。

吉祥寺の名所にもなっている「ハーモニカ横丁」には個人経営の居酒屋やカフェが営業しており、チェーン店が中心となっている都心部とは一線を画す様相を呈しています。

こうした個人経営のお店は昔からそこに住んでいる地元の人達だけでなく比較的若い人が新たに開業するということも多く、そうした馴染みの良さもまた吉祥寺という場所の魅力になっています。

吉祥寺周辺の賃貸物件にはタワーマンションのような大型物件はなく、低層階のアパートやマンションといったところが主流となっています。

これも少し意外ですがそうした大型マンション不在は街の人気に対して大型居住施設の供給が間に合っていないということを作り出すことになっています。

そのため本当は吉祥寺に住みたいけれどもアパートやマンションの空き室がないため、近くの三鷹周辺に住むというケースも多く見られています。

ちなみに吉祥寺駅は特別快速が停まらず三鷹駅で停車をするので、都心への交通の便ということでいくとむしろ三鷹の方がよいという現象も起こっています。

吉祥寺には人気とブランド力の高い成蹊大学や東京女子大学、杏林大学、国際基督教大学といったところもあるので、そうしたところに通う学生街として栄えているところでもあります。